5月の料理のご案内 その1 みつ和GINZA 2011
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穴子のマトロートみつ和風
この料理はアルザス地方のうなぎのマトロートと言う料理をアレンジしたものです。
本来はうなぎの皮をむき、骨ごと筒切りにしたものをバターで焼き、
それをフュメ・ド・ポワソンと言う魚の出し汁と赤ワイン玉葱ニンニクで煮込むのが伝統的な作り方ですが
それは食べ慣れると美味しいのですが、なかなか日本人の口に馴染みにくいものです。
そこで日本人の好む蒲焼のように開き、オニオンとニンニクを少しと一緒にバターで焼き
フュメ・ド・ポワソンの代わりに鰹の一番出汁を使いましたもちろん赤ワインをたっぷり入れています。
少し甘くして、どこか蒲焼に似たマトロートになりました。
活きている日本産穴子を使いますので柔らかく美味しいです。
これはアルザスのピノ・ノワールと言う赤ワインによく合います。
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静岡産クラウンマスクメロンのグラッセと生ハムのムース アルコールを飛ばしたポルト酒と
グラッセとは凍るぐらいに良く冷やしたという意味です。
これはデザートではなく前菜です。
僕が仕事を始めた約30年前 だいたいどこのフランス料理店でもメニューに
“生ハムとメロン”と言うのがありました。
カットしたメロンに凄く薄くて白っぽい肉の味があまりしないペラペラの生ハムが乗っていました。
僕はこれのどこが美味しいのか理解できませんでした。
なんでメロンにこのハムを載せるんだろう?
フランスに修行に行っていた時、僕の師であるマルク・ヴェイラシェフが良く冷やしたメロンに
ラベンダーで香りを付けたポルト酒をかけて前菜として食べていました。
僕は何時もシェフにぴったりくっついて全てを学ぼうとしていたので、
僕に分けてくれました。美味しかった。
それから数年後の夏、ブルゴーニュの三つ星レストランジョルジュ・ブランで仲良くなったジェローム

(ジェロームはのちに銀座のシャネルのレストラン“ベージュアラン・デュカス東京”のシェフになりました
この写真はジェロームが日本で仕事をした最後の日 去年の3月26日です。今はパリで頑張っています。)
休日にジェロームが口に涎をいっぱいためて 「良く冷やしたメロンと生ハムが食べたいな」
と言ったので。カバイヨン産のメロン(フランスでもっとも有名な南仏のメロン)とジャンボン・クリュ(生ハム)を
買い食べました。その赤肉メロンとフランスの生ハムは最高に美味しかった。
熟して良く冷えた赤肉メロンに熟成した肉の香りと塩味がたまらない美味しさを出していた。
日本で食べたそれとは別の食べ物でした。
今は日本にも良い生ハムが輸入されていて幸せです。
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