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世界一有名な煮込み料理 牛肉の赤ワイン煮ブルーゴーニュ風

フランス修業時代、最も美味しかった料理の一つにブッフ・ブルギニヨン(牛肉の赤ワイン煮ブルゴーニュ風)がありました。

ブルゴーニュの郷土料理ですが、本当に忘れられない美味しさです。

おそらくこの料理が世界で最も有名な煮込み料理ではないかと思います。

最近では本場フランスでもなかなか美味しい物に出会うのが難しくなって来た気がします。

牛肉に香味野菜とたっぷりの赤ワインで一晩漬け込み、翌日肉を取り出し塩・胡椒してフライパンでじっくり表面を転がしながら

香ばしく焼き上げ、香味野菜も飴色に炒め加えます、液体は赤ワインのみをたっぷり注ぎ、柔らかくなるまで煮込みます。

牛肉にワインが染み込み黒に近いワイン色、牛肉の香りと赤ワインの染み込んだ何とも言えない奥深い香りがたまりません。

付け合わせにはブルゴーニュで定番の付け合わせ。これがなければ本当のブッフ・ブルギニヨンではありません。

その付け合わせとは、ローストした小玉ねぎと、マッシュルーム、ラール・ド・ポワトリーヌというベーコンの様な物。

このベーコンの様なもの、日本の市販のベーコンで代用すると、どうも違う味になってしまいます。

美味しいのだけれど、どうも納得できない残念な味。

もう何年も前に、この料理を作るのを止めてしまいました。

最近、ブッフ・ブルギニヨンがどうしても食べたくなり、考えていたら、このベーコンを自分で作れば良い事に気が付きました。

「なんで今まで気付かなかったのだろう。よし、やるぞ!」

豚バラの塊を香辛料を入れ塩漬け2日間、水で塩抜きをしペーパー水気を拭き取り、

網に乗せ冷蔵庫の風に当て1日乾燥させ、豚の出しのきいたスープで低温で茹で

冷ましてから桜のチップで4時間ほど燻製。

小玉ねぎは生からバターでゆっくり柔らかくなるまで炒めます、優しい甘みがたまりません。

マッシュルームも脇役ですが、いい味出してます。

やっとできた僕のブッフ・ブルギニョン。

もう一つの付け合わせはパスタ。 パスタというとイタリア料理と日本人は思ってしまいますが、

フランスでは古くからいろいろなパスタをフランス料理として食べています。

宮廷料理ももとはといえばイタリアのメヂチ家から伝わったもの。

フランスのヌイユ(平打ち麺)の語元ははドイツ語からだそうです。

麺類の発祥の地は中国からシルクロードで伝わったという説もありますし

各地で自然発生したという説もあります。

いずれにしてもこのブッフ・ブルギニヨンとパスタは凄く良く合いますし定番でした、

合わせるワインはもちろんブルゴーニュの赤ワイン、 軽いタイプでもOKです。

ブッフ・ブルギニョン〈牛肉の赤ワイン煮ブルゴーニュ風)当店でも今月お出ししております。

川端清生



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プロフィール

川端清生

Author:川端清生
kawabata sugao

2014月 9月
テロワール ・カワバタ
東京外神田に開業

新宿調理師専門学校卒業
国内のレストラン、ホテルを経て渡仏
メゾン・マルク・ヴェィラ 3つ星
ジャン・ピエール・ビュー 2つ星
ロアジス 2つ星
ジョルジュ・ブラン 3つ星
パティスリーダニエル・ジロー
4年間のフランス修行後
ホテルやレストランの料理長となる
数々の料理コンクールで優勝

クラブ アトラス理事
国際料理コンクールボキューズ・ドール2003日本代表
フランス料理アカデミー日本支部会員
ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会日本支部会員
国際料理コンクールボキューズ・ドール日本代表選考審査委員
日本ソムリエ協会シニアソムリエ
日本酒利酒師
焼酎利酒師

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